最近ベトナム人の事件が増えてきて、犯人が技能実習生の場合も多い為に、技能実習生制度を批判している記事は殆どです。中には「技能実習生は奴隷制度だ」や「実習生の失踪原因は借金のせいだ」等を強調している記事も多いのは事実です。正直に申し上げますと、これらの記事を読んで私は飽きてしまいました。なぜかと言いますと、技能実習生制度の本質を理解できている記事(を掛ける記者)はなかったからです。
この状況の中で、先日私は、『なぜ実習生は「失踪」するのか?「技能実習=奴隷労働」という大間違い』という記事を読んで、嬉しく感じました。なぜかと言いますと、実習生の失踪原因をはじめ、技能実習生制度の問題を理解できる記者が現れたからです。
細かい内容は、上記のリンクらか記事を読んでもらえば確認できますが、印象に残っている内容だけ引用させていただきます。
――技能実習生の失踪についてメディアでしばしば取り上げられますが、統計で見ても労働時間が長いほど失踪者は少ない――そもそも「出稼ぎ」目的で来ているから、仕事がつらくて失踪するのではなく、稼げない職場から逃げ出す
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/b13eecc3780e9b6fc30a78e2d803c6f64a75f6bb?page=2
澤田 あくまで私の取材の範囲ではと断っておきますが、後者のほうが多いです。
上記の内容は私も同感です。「稼げない職場」とは賃金が安いです。賃金は最低賃金を踏まえて計算されている場合が多い為に、最低賃金が安い地方では「稼げない職場」が多くなります。又、技能実習生の場合は、給料(手当)は決まっている為に、稼ぐ為にはやはり残業が頼りになります。残業が少ない職場は「稼げない職場」になっています。このような職場は実習生がよく失踪する傾向です。
もちろん、失踪原因は他にもあります。例えば、組合と受け入れ企業の管理体制が大きな影響を与える人間関係などだと思います。人間関係等は見えない部分なのですが、重要な部分で、上手く調整する為には、異文化の知識や共存共栄等が必要です。日本政府には近い内にこれらの見えない重要な要素にも力を入れてほしいです。